注意:この記事は、自分の頭の整理として書いています。脳を意識することで見えてきた考えの変化を残しておく為の主観です。その旨ご了承ください。
結論
「死を意識することで小さな囚われから解放され、生の密度が濃くなる」
これがまさに死生観の重要なポイントだと思います。
人間は誰しも遅かれ早かれ死を迎えるという事実に、ふと真正面から向き合った瞬間がありました。私の場合、現時点で長くても概ね「余命50年」ほどです。しかし、「あと1ヶ月かもしれない」「もしかしたら明日呼吸が止まるかもしれない」と……。
これを本気で考えた時に、これまで何気に生きていた日常の惰性的ルーティーンや、小さな気持ちの引っかかりが、「それどころじゃない」と一気に色褪せた感じです。
この記事では、「死を前提に生きることは人生を豊かにするのか?」という問いを、自分の主観と脳科学の観点から整理してみたいと思います。
些細な悩みが馬鹿馬鹿しくなる・・・小さな囚われの正体
死を意識すると、誰かとの比較や過去への執着が驚くほど小さく見える。
「人と比べる時間」「後悔を抱え続ける時間」「他人の人生を生きる時間」は、一つの有限の命からすると大きなロスです。
他にも「見栄・小競り合い・余計な不安・未練・不合理な同調圧力に屈する・マウンティング・過去への囚われ・未来への取り越し苦労など」このあたりも人生のロスかもしれません。
脳科学的にも、人と比べて落ち込んだり過去を反芻(はんすう)する思考は扁桃体の過剰な活動によるものだと言われています。過去のネガティブ体験や将来の不安に反応しすぎて、不必要にストレス反応を起こしてしまうという事です。
「死」という大きな前提を意識すると、これらの反応が相対化され、前頭前野が優位になりやすくなるようです。つまり「囚われに気づき、手放す」モードに切り替わることができるということです。
死を思うことで解放される心理的制約
私はこれまで「時間やお金がないから」と自分に制約を課してきました。
しかし「明日死ぬかもしれない」と考えると、行動のハードルが一気に下がります。
これは脳のドーパミン回路とも関係があるようです。ドーパミンは「報酬予測」に強く反応しますが、「まだまだ未来がある」と思うと、かえって先延ばししてしまうことが多い。逆に「未来はないかもしれない」と思えば、小さな一歩でもすぐ行動に移したくなるのです。
夢の優先順位すら変わった
私は長年、
「最愛のパートナーとお金と時間の制約がない旅をしたい」という夢を抱いていました。
それは今でも変わらない希望ですが、しかし、もし余命1年、あるいは1ヶ月しかないとしたらどうでしょう。
長年夢に描いた旅より「自分の言葉を残したい」と思ったのです。
時間がないので「旅をしてる余裕はない。何か言葉を残さなければ」というパラダイム転換が起きました。
これは自分にとって大きな心境の変化でした。
旅はあくまで「自分の喜び」のため。
言葉を残す事は、「誰かの未来に役に立つかもしれない」もしくは「誰かの心の支えになるかもしれない」という、不確かだが「未来への希望」つまり「誰かの喜び」のためです。死を意識したことで、人生の優先順位が「自己体験」から「未来へ希望を遺すこと」へシフトしたのです。
死を意識して日常を濃くする方法
哲学や宗教に頼らなくても、日常に死生観を取り入れる実践法はあると思います。
例えば
• 朝の習慣:「もし今日が人生最後の日なら」と問いかけてから1日をスタートする。
• 小さな選択:迷ったら「死を前提にしたらどちらを選ぶか」で決める。
• 感覚を開く:食事、風、会話など「これが最後かもしれない」と意識して味わう。
これらは単に感情を盛り上げるためでなく、脳に「今に集中せよ」とシグナルを送る訓練にもなります。結果的にセロトニン神経の安定にもつながり、心(脳)がニュートラルに戻りやすくなるということです。
死生観と強運脳
私は個人的に「ニュートラルに戻れる脳=強運脳」と定義しています。
死を前提にすることはニュートラル脳、つまり強運を鍛えるひとつの方法かもしれません。
なぜなら、死を思うことで「不安や比較」という余計なノイズが減り、判断がクリアになるからです。これは単にメンタルの問題ではなく、前頭前野・扁桃体・ドーパミン系のバランスが整う「脳の習慣化」とも言えます。
死生観 = 今に集中 = ニュートラル脳 = 強運脳
まとめ
結論:「死を思うことは恐怖ではなく、人生を濃密にする解放」
3つのポイント
1. 死を意識すると小さな囚われが手放せる
2. 行動の制約が外れ、今を生きやすくなる
3. 生の優先順位が「自己体験」から何かを「未来へ遺すこと」へシフトする
この気づきはまさに「脳内事変」と言えそうです。
読者への問いかけ
もしあなたに余命1年しかないとしたら、何を最優先にしますか?
旅をしますか? 誰かと会いますか? それとも、言葉を残しますか?
※備考(参考文献)
1. 『エモーショナルブレイン・情動の脳科学』 ジョセフ・ルドゥー著 –
2. 『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』 ケリー・マクゴニガル著 –
3. 『「セロトニン脳」健康法』 有田秀穂著 –

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